現代人の耳は悪くなってるの??

2000年から2010年にかけては平均ではよくなった

国立長寿医療研究センターの継続研究(愛知県大府市と知多郡東浦町、約2,200〜2,300人)の住民を対象にした研究では、2000年〜2002年と2010年〜2012年を比較すると各年代で改善が見られました。

  • 40代:14.4 dB → 12.3 dB(改善)
  • 50代:21.4 dB → 19.1 dB(改善)
  • 60代:30.2 dB → 28.1 dB(改善)
  • 70代:43.4 dB → 38.4 dB(改善)

※小さな音でも聞こえる方が耳が良いので、値が小さくなっていれば改善

喫煙率の低下が寄与?

職場環境での騒音低下や栄養状態の改善など、様々な要因が想定できますが喫煙率の変化も聴力向上に寄与しているかもしれません。

厚生労働省の「最新たばこ情報」によれば、2000年に約47.4%だった成人男性喫煙率は、2010年には約32.2%と15%以上も低下しています。

国立国際医療研究センターの研究でも、現役で喫煙をしている人は高音域(4,000Hz)の難聴リスクが1.6倍にもなることが分かっています。

これはタバコに含まれる有害物質が内耳の血流悪化や酸欠などを引き起こし、特に内耳(蝸牛)の入り口ほど影響を受けるため、高音域(蝸牛の入り口に位置する)の細胞にダメージを与え難聴に繋がると想定されます。

喫煙率が下がることで、このような負の影響がなくなるため、昔と比べて平均的に聴力が改善したという仮説が成り立ちます。

2010年から2020年にかけて10代〜40代で耳が悪くなっているというデータも

別の研究(国立病院機構東京医療センターと慶應義塾大学医学部)では2000年〜2010年と2011年〜2020年のデータを比較しています。先程は40代まででしたが、今回は10代から30代も含まれています。

この調査の結果、10代〜40代の1,000Hz・2,000Hz・4,000Hzについて、2011年〜2020年群の方が2000年〜2010年群よりも、わずかですが聴力が低下していることが分かりました。

ヘッドホン難聴が原因?WHOも10億人の若者が難聴のリスクと警鐘

上記論文でも指摘してますが、10代〜40代でわずかに聴力の悪化傾向が見られるのは、ヘッドホンやイヤホンを長時間かつ大音量で装着していることも原因の一つかもしれません。

WHOも12歳〜35歳の若い世代約11億人がヘッドホン難聴(や娯楽施設の大音量)のリスクにさらされているとしています。長時間大音量で音を聞いていることが原因で、永久的な難聴になる恐れについて警鐘を鳴らしています。

<neumo 若林 龍成メモ>

耳の保護という意味では、iPhoneの場合は「ヘッドホンの安全性」という設定があり、そこで最大dBを設定できます。例えば最大dBを「80 dB」としてしまえば、大きな音量が出づらくなります。

またノイズキャンセリングイヤホンを使用すると外部の音量をかなり遮断できます。それによって小さい音でも聞こえるようになるので、耳の負担が減りオススメです。

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