カエルの肺はノイズキャンセリングイヤホン?

以前は、カエルの肺が「方向感」の識別に必要だと思われていた
人間の場合は耳だけでどちらの方向から音が来ているのか聞き分けます。カエルも、方向を知るのに聴覚を使いますが、ここに肺も関わっていると考えられていました。
肺が膨らんでいる時に特定の周波数が減るので「特定の周波数を減らすことが方向を知るのに関係している」と研究者達は考えていたわけです。
そもそもなんでカエルの「方向識別」に注目したのか?
カエルが鳴いているのを聞いたことがある人は分かると思いますが、集団でゲコゲコと大音量で鳴いています。
メスは同種のオスの声を見つけなければなりませんし、オスはライバルの位置を聴き分けて有利なポジショニングを行う必要があります。
そのために方向が分かることが重要になります。
肺が膨らむことと「方向識別」との関係性は薄い
2020年以前までは研究者は肺が膨らみ特定の周波数を減らすことで、カエルが方向識別できるようになると考えていました。
2020年以前まで研究者達は主に片耳による方向識別に注力していましたが、当然ですが、左右前後の方向を特定するには「両耳」を使う必要があります。
そこで2020年・21年の研究で両耳の鼓膜振動差を推定したところ、肺が膨らんでいてもしぼんでいても、カエルの鼓膜にかかる左右の振動差の大きさはほとんど変わらないことが判明しました。
これによってそれまで考えられていた「肺が膨らむことで方向識別に貢献している」という仮説が崩れることになります。
肺は方向識別ではなく高度なノイズキャンセリングとして貢献していた
同じ研究で実は「カエルの肺が別種のカエルの鳴き声を減らしている(減衰させている)」ということが判明します。つまり色々な音が鳴り響く騒がしい環境において、ターゲットの音を聞くために不要な音を消している、つまりノイズキャンセリングしているということです。
しかも「高度なノイズキャンセリング」とサブタイトルに書いたのは、AppleのイヤホンAirpods Proのように「邪魔な音(=別種のカエルの鳴き声)」に相当する周波数帯だけ減衰させているからです。
<neumo 若林龍成(りょうせい)メモ>
WHOのレポートでは全世界で10億人の若者がヘッドホン難聴のリスクにさらされているとあります。
特にAirpodsのようなワイヤレスイヤホンの登場により(そしてコロナ禍)四六時中イヤホンをつけっぱなしの人が増えたと思います。
WHOは以前「イヤホンは1日1時間つけないように」と言ってました。とは言え…という事情もあると思いますので、もしするのであればノイズキャンセリングイヤホンをつけることをオススメします。そうすれば外部ノイズを減らすことができるので、より小さい音でも音楽や会議の音を聞くことが可能になり、耳への負担を減らせます。
「騒がしい中での聴こえ」については、キクモアとLINE友達登録すれば無料で測定できますので、是非お試しください。


