難聴ヒーローの漫画、El Deafo

主人公は4歳で難聴に
主人公のシシー(Cece)は4歳の時に髄膜炎にかかったことで、重度の難聴になってしまいます。難聴になった直後は耳が全く聴こえない、もしくはかなり聴こえづらい子供だけが通う幼稚園に通います。
普通学校で苦労するシシー
しかし引っ越したことと「大人になった時のことを考えて、耳が普通に聴こえる子供がいる学校に通わせたい」という両親の教育方針により、一般的な公立小学校に入学することになります。
そこでは自分だけが特別で、先生の声を聴くために大きくて目立つ「フォニック・イヤー」という装置を胸に着けて生活する必要がありました。
誰もが苦悩する人間関係のわずらわしさの描写が共感を生む
El Deafoは「難聴で苦労するかわいそうな子どもに共感させる」というストーリーではありません。彼女の周りには無神経なEmma、ボス気取りのLaura、見下した態度のGinnyなどシシーにはどうもしっくり来ない友人ばかりです。
子供ながらに「対等な人間関係」を模索して苦悩するシシー(Cece)の姿が共感を呼ぶようです。
物語では最終的にはMarthaという親友(英語ではsidekickと呼ぶ)ができるそうです。
フォニック・イヤーという超能力を得たスーパーヒーロー
子供にとってはちょっと恥ずかしい大きくて目立つフォニック・イヤーも、先生がマイクの電源を切り忘れると先生がどこにいても音が拾えてしまう魔法の道具に変身します。
授業が始まる直前もシシー(Cece)には前もって音が入ってくる(先生のマイクの電源がOnになるので)ため、これから先生が来ることを予言できる魔法の能力を持つスーパーヒーローであるというのも、この漫画のおもしろいところです。
<neumo 若林龍成(りょうせい)メモ>
児童書を長年描いてきたCece Bellさんが自分の幼少期を漫画にしたのがEl Deafo(2014年)です。
CeceさんはNPRとのインタビューの中で
『物語(El Deafo)の中では最終的にCeceは難聴であることを完全に受け入れたように描かれていますが、実際にこうして作品として世に出そうという想いに至るには、ずっとずっと長い年月がかかったんです』
と語っています。
私も全然違う種類の話ですが、ようやく話せるような幼少期の体験があったりするので、少しだけかもしれませんがCeceさんの気持ちがわかるかもしれません。
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